早稲田大学国際教養学部生のGlider Life

カリフォルニア大学アーバイン校に留学中の、早稲田大学国際教養学部2年生。大学から始めたグライダーに魅了され、これから世界各地を飛び回ることを夢見る早大生のブログ。

グライダー オーストラリア遠征 No1

 

こんにちは。はじめまして。現在早稲田大学国際教養学部2年生で、カリフォルニア大学アーバイン校に留学しています、HIKARUです。よろしくお願いいたします。

 

ということで、このブログでは主にグライダー(Glider/ Sailplane)について書いて行こうと思います。留学中ということで、少し時間に余裕があるので、これまでアメリカやオーストラリアで飛んだ経験を基に少、日本の航空部の大学生や、グライダーに興味がある人向けに更新していこうと思いますので、暇なときにでも読んでください。

 

 

さて、第1回目の記事ということで、大学の冬休み期間中に訪れたオーストラリアでのフライトについて書いていきます。目的は、FAI国際滑空記章 銀章トライです。3週間の滞在期間の中で、5時間滞空50km距離飛行獲得高度1000mを達成する必要がありました。結果的に達成することができました。役に立てるように細かく書いていくので、これからオーストラリアでのフライトを考えている人の参考になればと思います。

 

12月15日から1月7日までは大学の冬休みでした。12月15日金曜日にlinguististcsの期末テストが3時まであり、そのあと急いで準備をしてロサンゼルス国際空港(Los Angeles International Airport)に向かいました。22時35分LAX発 United Airlineのオーストラリア、メルボルン行きを利用しました。16時間のフライトを経て、12月17日午前11時にMelborneに到着いたしました。

 

今回のフライト先として選んだのはオーストラリアのヴィクトリア州に位置するベナラ滑空場(Benalla Airport)です。このベナラという地はメルボルンから電車で3時間程で、小さな街です。メルボルン空港から市内を走っている、バス20ドル程度に20分乗りSouthern Cross Stationに向かいました。この駅はメルボルンの中心的な駅で多くの人で賑わっていました。私はSky Busと電車を使ってベナラに行きました。以下が電車とバスのサイトです。

SkyBus - Southern Cross Station

 

ここで注意しておきたいことは、週末の場合はSouthern Cross Station からベナラまでの列車が1日に2本しかないということです。12時の電車に乗る予定でしたが、空港の税関を通過するのに予想以上の時間を要してしまい、逃してしまいました。結果的に6時の電車に乗ることになったのですが、エンジントラブルなどからさらに1時間遅延し、ベナラに到着したのは11時過ぎでした。今度行きたいと思っている人は、余裕のある計画が大事です。

 

私は、190cmと身長が高いのにも関わらず、エコノミークラスで16時間のフライトを耐え、さらに電車が遅延していたので、かなり疲れていました。

 

しかし、たまたま乗った電車でベナラでのグライダー生活の頼りとなる、スイス人パイロットと出会いました。彼は、スイスで院を卒業したあと就職してからグライダーを始め、グライダーの素晴らしさに気がつき、今は飛びまくっているみたいです。電車の中でBenalla Airport の運行要領などを確認し、ベナラで使用予定だったLS4-aの機体特性などを教えてもらい充実した時間を過ごせました。

 

無事にベナラの駅に到着したはいいものの、時刻は11時を過ぎ、あたりは灯りもほとんどなく、満点の星空が広がっていました。ここで、スイス人パイロットは自転車を持っていたので先に行ってるよといい、私は暗闇の中一人になってしまいました。

 

simカードも持っていなかったので、ネットが使えず、感覚でBenalla Airportを目指しました。しかし、なかなか目的地には辿りつかず、結局到着したのは2時過ぎでした。

ただ、宿舎の鍵を見つけることができず、この夜は、スイス人パイロットのテントで夜が明けるのを待ちました。

 

 

無事に夜が明けました。今回お世話になったのはGliding Club of Victoria という世界でも有数のグライダークラブです。今年のGlider Online Contestを参照しても、グライダー聖地とも言われるNarromineと並ぶクロスカントリーが盛んな場所です。

http://www.glidingclub.org.au/

ある程度の英語能力があるのならば、大学航空部の人にはここをおすすめします。ここ以外のオーストラリアの滑空場には行ったことはありませんが、Webページなどを見て比較すると、機体の借用費用、機体のラインナップ、宿泊費用、周りの環境を考慮してもおそらく、大学生に最適な環境であるのではと思います。

 

Gliding Club of Victoriaは機体の借用費用が、多くの日本人が行くTocumwalやNarromineと比べて圧倒的に安いです。これは、大学生にとっても大きなメリットではないでしょうか?機体のラインナップと1日の機体借用費用は

LS4-a 2機➡︎148ドル

LS7➡︎148ドル

LS3➡︎148ドル

SZD-51 Junior➡︎100ドル

ASK21 2機➡︎186ドル

TWIN2➡︎186ドル

Duo Discuss➡︎320ドル

以上になっています。詳しくはこちら

http://www.glidingclub.org.au/Documents/GCV%20SOC%202017-2018.pdf

おそらく大学生はLS4やJuniorなどを借りることが多いので、曳航料金を含めても2万円以内になります。日本での航空部での訓練とは違い、1日時間制限なく好きなだけ飛ぶことができるので、費用対効果を考えると他のオーストラリアのクラブより圧倒的に安いと思います。体力と集中力があれば通常、気温が上がるのを待ち、12時くらいに離陸し、7時くらいまで飛ぶことができます。

また、Gliding Club of Victoriaには常に30人程度のクロスカントリーパイロットがいますが、ほぼ全員がASG29E, Ventus, Nimbus, Discuss, Libelle, LSなどを所有しているため、ほとんどのクラブの機体の予約は空いているので、3週間ずっと機体を借りることができ、フライトに専念することができました。

 

加えて、ユース会員になってしまえば、複座でトレーニングする際にも、素晴らしいクロスカントリーパイロット達から、インストラクター費用は0円で、クロスカントリーの指導をDuo Discuss で受けることができます。他のクラブの場合、世界中のパイロット向けの商業的なオペレーションをしているので、機体借用費用が1日スタンダード機の場合2万円以上かかり、曳航料金が6000円程度、さらにインストラクター費用が1時間7000円程度かかります。

仮にDuo Discuss で4時間のクロスカントリーにいく場合は機体費用が3万程度かかり、全て合わせると6万4000円程度かかることになり、いくらグライダーが好きな大学生でも現実的な金額ではありません。

 

それに比べて、Gliding Club of Victoriaは費用の面でとても親切で、周りのクロスカントリーパイロットの人々とコミュニケーションを図れば、グライダーの知識や、GPSやフライトの分析に関して丁寧に教えてくれます。夜もクラブハウスで美味しい夕食が提供されるので、日本より快適に過ごすことができます。

 

また、FAI国際滑空記章にトライする際にも、親切な公式立会人のパイロットがいるので、問題なく行うことができます。

 

今後オーストラリアに行こうと考えている人はぜひNarromineだけではなく、ベナラ(Gliding Club of Victoria)も視野に入れて見ると良いと思います。

 

次回は、ベナラでの日々のグライダー生活について書いて行こうと思います。ではまた。

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曳航待ちの列

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上空8000feetからのオーストラリア

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